アメリカ西海岸 フィンテック見聞記

サンフランシスコベイエリアのフィンテックで働きながら、見聞きしたことを書いています。

フィンテックって何?

私は、アメリカ西海岸のフィンテックで働く会社員です。去年、40歳過ぎて育ち盛りの子供も養わなきゃならんのに、銀行という結構安定していた職場から転職した新米フィンテッカーです。

 

今までの職場とは違うカルチャーショックや、働きながら今までの考えが覆されることも多々あります。そんな話を面白く思ってくださる方もいるかも知れないと思い、ブログに記録することにしました。

 

フィンテックという言葉も既によく知られているのですが、これは英語のfintechのことで、金融(finance, financial)系テクノロジー(tech)会社の総称です。そして既に一つの業界としても定着しつつあります。

 

先駆けはなんといってもPayPalでしょうか。PayPalは創業時、パームパイロットなどのセキュリティーソフトを作ってました。それがテスラの創業者として有名なイーロン・マスク氏が作ったオンライン銀行と合併し、その後ebayのオンラインオークションの決済システムとして成功し、現在のような大きな会社になりました。ちなみにPayPal創業者はPayPalマフィアと呼ばれ、各界を牛耳ってでご活躍されております。

 

PayPalの他にも、Squareのような消費者向けの決済システムから始まって、現在のフィンテックは金融の様々な場面でしのぎを削っています。たとえば、消費者やビジネス向けローンビジネス(Lending Club、 Kabbageなど)サイトで複数の銀行や投資の口座を連動させて自動家計簿のように使えるサービス(LearnVest、Mintなど)、フィナンシャルリテラシーを高めるサービス(CreditKarma、NerdWalletなど)、マシーンラーニングで自分にあった投資ファンドを進めてくれる投資サービス(WealthFront、Sigfigなど)、自営業者向けのキャッシュマネージメントや請求業務の自動化(Zuora)など、多岐にわたっています。

 

上記の例以外にも、銀行やフィンテックのベンダー的な会社も含めたら、それこそ犬も歩けばフィンテックにあたるくらい、サンフランシスコ、シリコンバレー界隈には乱立しています。もちろんニューヨーク、ボストン含め全米各地にたくさんあります。一つ一つの会社の規模が小さいかわりに、かなりの数に上ると思われます。

 

もちろん、成功している会社の陰には、何百社もの屍がある訳ですが・・・。これについてはおいおい書いていきたいと思います。